無限よ、闇よ、汝は世界に満ちて全ての礎なり。
夜は大いなる母胎であり、眠りにつくのは帰省の為であろう。
永遠の巡り手であり、根本の創造をはかる。
貫かれた傷もすぐ癒えることだろう。
あぁなんと不死なことか。
そこに存在などいるはずもない。
見えるわけもない。確かめる術もない。

有限よ、光よ、汝は世界を貫きて現象の礎なり。
昼は偉大なる父性であり、目を開くのは偉業を真似る為であろう。
刹那の踊り手であり、根本の利用をはかる。
存在を恒久のものとせんと全てを貫こう。
あぁなんと死ありしものか。
砂時計の反転に身を任せ、また回帰する。
さぁ神は死んだと己を過信せよ。


超越論的意識の置き場にて色無き花弁をみて笑う死神は言う。
有限は有限の中でしか生きられないと。
超越論的意識にて色無き人型は笑って言う。
刮目を失った番人の言うことなど虚偽を語る人と同じと。
踊り手はいずれ疲れて倒れてしまうだろう。
ならば倒れなければいい。
永久に母の手で踊ろうではないか。

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